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海外の共有サーバーに日本リージョンは無かった — 50社のデータセンター所在地を調べた
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情報ソース
- 当サイト掲載データ(各サービス公式サイトで確認した情報)
更新履歴(1件)
- 記事を公開。
契約したサーバーの中身は、物理的にどこかの建物に置かれています。それが東京なのか、米国なのか、ドイツなのか。普段は意識しませんが、表示速度と法務要件の両方に効いてきます。
当サイトのデータベースでデータセンターの所在地を確認できた50社を集計したところ、ひとつの線がくっきり出ました(2026年8月時点の確認内容)。
結論:海外の共有サーバーに日本拠点は見つからなかった
| 区分 | 社数 | 日本にデータセンターを確認 |
|---|---|---|
| 海外の共有レンタルサーバー | 33社 | 0社 |
| 海外のVPS・クラウド | 9社 | 5社 |
| 国内の共有レンタルサーバー | 5社 | 5社 |
| 国内のVPS・クラウド | 3社 | 3社 |
海外の共有レンタルサーバーは33社を確認しましたが、日本国内にデータセンターがあると記載していた会社はありませんでした。
一方で、海外のVPS・クラウドは事情がまったく違います。9社のうち5社が東京リージョンを持っていました。
この差は「海外サービスだから遅い」という理解が雑すぎることを示しています。 同じ海外資本でも、共有ホスティングか、VPS・クラウドかで、置かれる場所が変わります。
東京リージョンを持つ海外サービス
| サービス | 記載内容 |
|---|---|
| Vultr | 日本国内は東京・大阪の2リージョン |
| Linode/Akamai Cloud | アジア太平洋は東京・大阪ほか |
| Amazon Lightsail | アジアパシフィック(東京)リージョンあり |
| Kamatera | 日本(東京)データセンターあり |
| Contabo | 日本(Asia-Japan)リージョンあり |
いずれもVPS・クラウド系です。契約時にリージョンを選ぶ仕組みになっているため、日本を選べば物理的な距離の問題はほぼ解消します。
逆に言えば、これらを使う場合は東京を選ばないと海外に置かれます。初期設定のまま進めると米国リージョンになることがあるので、契約画面での選択には注意してください。
日本にデータセンターがある国内8社
所在地まで具体的に書いていた国内サービスは次のとおりです。
| サービス | 所在地 |
|---|---|
| さくらのVPS | 石狩(北海道)/大阪/東京から選択 |
| さくらのクラウド | 石狩(北海道)・東京 |
| IDCFクラウド | 東西に分散した全15ゾーン(国内) |
| mixhost | 東京 |
| ラッコサーバー | 東京(バックアップは西日本) |
| 使えるねっと | 長野県長野市(自社データセンター・ISO27001認定) |
| バリューサーバー | 国内 |
| Winserver | 国内 |
さくらインターネットとIDCFクラウドは、地理的に離れた複数拠点を持っている点が目を引きます。災害時に片方が使えなくなっても、もう一方が生きている構成です。
ラッコサーバーが「東京(バックアップは西日本)」と書いているのも同じ考え方で、本体とバックアップを離す設計になっています。使えるねっとは長野県長野市の自社データセンターと明記していました。
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1. 表示速度(ただし影響は限定的)
物理的な距離は通信の往復時間に効きます。日本の読者に向けたサイトなら、日本にサーバーがあるほうが有利です。
ただし過大評価は禁物です。近年はCDNで世界中に配信内容を複製できるため、サーバー本体が遠くても体感差が小さいことがあります。海外のWordPress専門サービスがCDN前提で設計されているのはこのためです。速度を左右する要素の全体像は表示速度の技術要素を参照してください。
2. データの保管場所に関する要件
ここが実務では最も重いです。 業種や取引先によっては、「データを国内に保管すること」が条件になることがあります。官公庁の案件、医療、金融などでは珍しくありません。
この要件がある場合、海外の共有レンタルサーバーは選択肢から外れます。今回の集計では、該当する会社が見つかりませんでした。海外VPSで東京リージョンを選ぶという手はありますが、契約主体が海外法人であることは変わらないため、要件の書きぶりを確認する必要があります。
3. 障害・災害時の影響範囲
同じ地域に集中していると、大規模障害や災害の影響を一度に受けます。複数拠点を持つサービスや、本体とバックアップを離しているサービスは、この点で有利です。
複数サイトを運用していて分散させたいなら、サーバー会社だけでなく所在地も見て分けると効果が上がります。系列で見た分散の考え方は運営会社の系列マップにまとめました。
記載の粒度も各社バラバラ
50社の記載を並べて分かったのは、書き方の丁寧さに大きな差があることです。
- 具体的:「石狩(北海道)/大阪/東京の自社データセンターから選択」(さくらのVPS)、「長野県長野市(自社データセンター・ISO27001認定)」(使えるねっと)
- 国名のみ:「ドイツ」(netcup)、「英国」(Krystal)
- 曖昧:「グローバル(選択可能リージョンは公式サイト参照)」(Flywheel、Rocket.net、Kinsta)
「グローバル」としか書かれていない場合、日本リージョンの有無はその表記からは判断できません。今回の集計で「日本の記載なし」に分類した中には、実際には選べるケースが含まれている可能性があります。所在地が要件に関わるなら、公式サイトのロケーション一覧を直接確認してください。
なお、Cloudwaysのように基盤となるクラウドを選ぶ方式では、選んだ基盤によって所在地が変わります。この場合、サービス名だけでは所在地が決まりません。
海外サーバーを検討している場合
今回の結果を踏まえると、判断はこう整理できます。
- 日本語サポートが要る、国内保管が要件 → 国内サービス一択
- 海外の共有ホスティングを使いたい → データは海外に置かれる前提で判断する
- 海外の安さや自由度が欲しく、所在地も国内が良い → VPS・クラウドで東京リージョンを選ぶ
海外サービス全般の注意点は海外レンタルサーバーは日本で使えるかで個別に扱っています。
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サーバーが海外にあると、どれくらい遅くなりますか?
物理的な距離は通信の往復時間に効きますが、体感差はCDNの有無や構成で大きく変わります。CDNを前提に設計された海外サービスなら、差が小さいこともあります。所在地だけで速度を判断せず、実測やキャッシュ機構と合わせて見てください。
データを日本国内に置く必要があるのですが
海外の共有レンタルサーバーは選択肢から外してください。今回確認した33社で、日本国内にデータセンターがあると記載していた会社はありませんでした。国内サービスを選ぶか、要件が「保管場所」のみであれば海外VPSの東京リージョンが使える場合もありますが、契約主体が海外法人である点も含めて要件を確認してください。
「グローバル」としか書いていないサービスは日本にありますか?
その表記だけでは分かりません。今回「日本の記載なし」に分類した中にも、実際には東京を選べるサービスが含まれている可能性があります。所在地が重要なら、公式サイトのロケーション一覧で直接確認してください。
海外VPSを契約すれば自動的に東京になりますか?
なりません。契約時にリージョンを選ぶ方式が一般的で、初期設定のまま進めると米国などになることがあります。東京を選んだか、契約画面で必ず確認してください。
データセンターが複数あると何が良いのですか?
大規模障害や災害の影響を受けにくくなります。さくらインターネットやIDCFクラウドのように地理的に離れた拠点を持つサービス、ラッコサーバーのように本体と別の地域にバックアップを置くサービスは、この点で有利です。
まとめ
50社を調べて出た線は明快でした。海外の共有レンタルサーバー33社に、日本国内のデータセンターは見つかりませんでした。 一方、海外のVPS・クラウドは9社中5社が東京リージョンを持っています。
「海外サーバーは遅い」と一括りにするのではなく、共有ホスティングなのかVPS・クラウドなのかで分けて考えるのが正確です。そして、データの国内保管が要件になる案件では、この違いが決定的になります。
関連リンク
- 海外レンタルサーバーは日本で使えるか — 海外勢の注意点
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